勇気を振り絞ってチャレンジした短髪ヘア
私は小さい頃、側頭部に7針も縫うという大ケガをしてしまいました。
縫い合わせたところからは髪が生えてこないので、その部分だけ皮膚が露出し目立ちます。
その頃は、この傷跡を周りの人たちにさらけ出すことがとても恥ずかしく、嫌で仕方ありませんでした。
そのため私のヘアスタイルは、自ずとその傷跡を覆い隠すような少し長めのおかっぱヘアで過ごしていました。
やがて社会人となり、同年代からの刺激もあっていろんなヘアスタイルに挑戦するようになりました。
パーマをかけてウェーブヘアにしてみたり、襟足を伸ばして韓国のサッカー選手を真似してみたりだとか。
しかし、どんなヘアスタイルにチャレンジするも、側頭部の生えてこない傷跡への羞恥心は拭えず、ある一定以上に髪を短くすることは想像さえもできませんでした。
もちろん、スポーツ刈りヘアへの憬れもありました。
清潔感や爽やかさが強いイメージのヘアスタイルだからです。
そんなある日、何が契機となったのかはっきり覚えていませんが、行きつけの床屋さんで相談をしながら、念願だったスポーツ刈りに挑戦したのです。
始めは躊躇しましたが、勇気を振り絞って正に清水の舞台から飛び降りた気分です。
カットが終わり鏡に映し出される側頭部を改めて確認してみて、どうしても気になるので、黒色のマジックで塗りつぶすというボキャブラリー的な発想も試みました。
そんなことを幾度か繰り返すうちに、いつの頃からかこの傷跡も気にならなくなり、短髪で過ごすようになりました。
今では、バリカンカットで上頭部7ミリ、側頭部5ミリ、裾襟3ミリのファッション坊主ヘアスタイルです
私の性格が面倒臭がり屋なので、髪の手入れは億劫で仕方ありませんでした。しかし、短髪ヘアが定着してからはとても楽になり、毎朝の身支度時間が有効的に使えるようになりました。
側頭部の傷跡を過剰に意識するあまり限られたヘアスタイルでしたが、勇気を出してチャレンジしたことで新しい自分に出会えたような気がして嬉しく思いました。